2025年5月27日、そして6月24日に、秋田手仕事ワークショップ「刺し子のブローチとふきん作り」を開催しました。
会場はいつもお世話になっている美郷町の花fe香feさん。のどかな森のなかにポツンと現れる癒しの空間です。

講師は、秋田市在住で刺し子作家の小松柾子さん。
刺し子歴は40年以上。布と糸の配色がセンス抜群で、重々しい伝統模様も軽やかに美しく仕上げることができる作家さんです。
フリーペーパー「いま、秋田村から」vol.4で、特集させていただいてます。

刺し子は、繊細な作業ゆえ、完成するまでにとても時間がかかります。
初心者だと、手のひらサイズの小さなブローチでも、1個作り上げるのに3時間前後。途中で模様がズレてしまい、糸をほどいて最初からやり直し、、、なんてことも、めずらしくありません。

それゆえ、刺し子ワークショップの製作物はこれまでブローチのみでしたが、回数を重ねるうちに参加者の技術がどんどん上達。
刺すスピードも早くなり「次はもっと大きな布を刺してみたいな」と、いう声が聞こえてくるようになりました。

そんな声にお応えし、今回はブローチ作りを2回以上参加した人に限り、ふきんに挑戦していただくことに。
ふきん初回の方には、麻の葉文様を刺してもらいました。

麻の葉文様とは、麻の葉を図案化した文様で、六角形が連続して重なり合っているのが特徴です。

麻の葉は成長が早いことから、強い生命力を意味する縁起の良い文様として親しまれてきた歴史があり、伝統文様としては暮らしの中で目にする機会も多いのではないでしょうか。
小松さんも好きな文様の一つだそうで、気持ちを正したい時や、難しい文様を刺した後は、麻の葉文様を刺すのだとか。

ちなみにこちら(↓)は参加者さんの完成品。
5月に習った麻の葉文様を家でしっかり完成させ、さらに自主練をした刺し子ふきんを6月の回に持ってきてくれました。心地よいリズムの針目が安定していて、素晴らしいです。

6月の回で、ふきん作り2回目となる方には、図面の書き方に挑戦してもらいました。
こちらは、伝統模様である青海波を下絵していることろ。小松さんの手作り、半円の型紙をずらしながら、ふきん一面に鉛筆で模様を書いていきます。

完成するとこんな感じ(↓)になる予定です。
(今回は、図案を書くことがメインだったので、刺して仕上げるのはそれぞれ各自の宿題になりました。ぜひいつか、完成品を見れたらいいな、と思っています。)

また後半には、定規を使ってゼロから図面を作る練習をしました。
これまでとは違った刺し子の下準備作業は、まさに数学の図形問題を解いているよう。見ているだけで難解な作業でしたが、さすが刺し子ワークショップ・リピーターの方々。「頭が沸騰するー」と言いながらも、しっかり美しい図案を仕上げていました。

これまでのワークショップでは、小松さんが製作したオリジナルの下図や手引書を元に、「刺す」作業がメインでしたが、こうしていちから図面を書いてみると、いかに刺し子が数学的な構造で成り立っているか、無駄のない設計がなされているかを知ることができます。

さらに高い解像度で、刺し子の魅力を感じていただけたのではないでしょうか。
「昔の人って、すごいなぁ〜!」
そんな言葉が何度も飛び交ってました。
昼食は、みんな大好き花fe香feのパンランチをいただきました。

真剣な眼差しで図形を書いたり、瞬きを忘れるほど針仕事に熱中してしまうので、ランチタイムはホッと息を抜ける癒しタイムで、エネルギーチャージの時間です。
そしてご飯を食べたら、わりとみなさんサクッと針仕事に戻るのも、刺し子ワークショップの特徴です。笑







こうして刺し子ワークショップを開催できるのは、講師である小松柾子さんのおかげに他なりませんが、毎回参加してくださるリピーターの方々の成長を見るのが、私も小松さんも楽しみで、あたたかい言葉をいただくと本当に続けて開催できて良かったなぁとしみじみ思います。

これはあくまで私の体感ですが、手仕事ワークショップで「あ〜楽しかった」と感じられるのは、2時間がベスト。刺し子のワークショップは、それを遥かに飛び越えて4時間半の長丁場となりますので、集中力を維持できる力や、諦めない心が求められます。
回を重ねるごとに、参加者のみなさんの集中力が研ぎ澄まされていくのを肌で感じ、作り手としてどんどん成長していくかっこいい姿に、私も毎回励まされました。

刺し子好きの方が少しずつ増えてくれて、嬉しい限りです。
次回は、9月か10月頃に開催できたらと思っています。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!長い夏休みを挟みますが、また秋にお会いできたら嬉しいです。


